トルコにはたくさんの楽器があります。 ここでは民族舞踊でよく使われるものに限ってご紹介します。
音楽は生演奏が基本です。演奏者と共に練習もします。ですが、現在は録音した音楽に合わせて踊る事もあります。
なんといってもダヴル(太鼓)とズルナ(管楽器)。
トルコの舞踊でもっとも大事な楽器、太鼓・ダヴル。
菜箸のような細いバチ(Çubuk)と、棍棒のような太いバチ(Tokmak)の2つで左右を叩く。二種類のバチでたたくことにより非常に複雑なリズムを取ることが出来るため、Davulcu(太鼓をたたく人)が一人または二人だけで叩きながら踊るものもある。非常に魅力的な楽器。
ダヴルと共に大事な楽器がズルナ。この二つは大体どこの地域でも使う。チャルメラのような音で非常に大きな音が出る。
プラム、ツゲ、アプリコットなどの枝で作られ、30〜56p長のものが一般的で、指孔は表に7つ、裏に1つ。下に通期のための「おさえない穴」Şeytan Perdesi(悪魔のカーテン)と呼ばれる小さい穴がある。 Kaba Zurna(エーゲ海沿岸で良く使われるもので、50〜55pとズルナ類で最大)、Orta Kaba Zurna(中くらい)、Cura(Zil) Kaba Zurna(小さい)の3種類ある。
カシュックはスプーンのこと。木製のスプーン2本を図のように持ち、カスタネットのように打ち鳴らしながらテンポを取る。一応、楽器の扱い。 左右両方で使うので、合計4本。図のように柄が長い普通のスプーン状のものから、柄が短くなっているものなど色々ある。Kaşıkは単数形、Kaşıklarは複数形。
タンバリン。シャラシャラ(ジル)がついてるもの(ジッリ・テフ)とついてないものがある。
黒海沿岸独特の三弦楽器。バイオリンのように弓で弾くもので、甲高い音がする。
七弦の楽器。サイズによって名前やスタイル、出せる音階が違ってくる。 指で弾く場合と、ピックを使って弾く場合があり、弾き語りや民謡などではよく使われる。音がそれほど大きくはないので、屋内で使うことが多い。
Çovan Kavalı(羊飼いの笛の意)のことを指す。縦笛。Çovan sazı(羊飼いの楽器)や、単にDüdük(笛)とも呼ばれていた。プラム、バラ、イチゴノキ、ビャクダンなどの堅い木から出来ている。中空で、音域は2.5オクターブ程度。サイズの基準はなく、作り手によりマチマチだが、おおむね30〜80pで、指孔は表に7つ、裏に1つ。これらの穴とは別に、ズルナ同様「おさえない穴」、Şeytan Deliği(悪魔の穴:またはHazreti Aliとも)が4つあいている。